ADHD-COACH
とは
既存のADHDコーチングとの違い
私どものご提供する心理支援「ADHD-COACH」は、アメリカのNPO法人で始まったADHDコーチングに着想を得ていますが、心理学的理論にのっとっていないことから、パーソンセンタード・アプローチというカウンセリング理論にもとづくコーチング(パーソン・センタード・コーチング)を採用しております。
この理論にもとづく支援では、「自分らしい感覚」を意味する本来感が向上し、なにかを達成することなしに自己肯定感が得られることが学術的に示唆されています。
このため、どのような場面でも、ある程度安定した心理状態を保って、柔軟に考えたり行動することがしやすくなるといわれています。
そして、このタイプの自己肯定感の向上は、国立精神・神経医療研究センターが示した「ガイドラインにおけるADHDの治療目標」のなかで、下記のことがいわれています。
ガイドラインにおけるADHDの治療目標
本ガイドラインは、ADHDの治療目標を以下のように捉えることを推奨する。
治療目標は決して3主症状が完全になくなることに置くのではなく、それらの症状の改善に伴い学校や家庭における悪循環的な不適応状態が好転し、ADHD症状を自己のパーソナリティ特性(「自分らしさ」と呼んでもよい)として折り合えるようになることに置くべきである。結果としてADHD治療の最終的な目標は、第一に障害受容を通じたほどほどの自尊心の形成、第二にADHD特性を踏まえた適応性の高いパーソナリティの形成の2点となる。
(抜粋:神尾陽子:かかりつけ医等発達障害対応力向上研修テキスト.東京;国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所:2018.URLhttps://www.ncnp.go.jp/mental-health/kenshu/dd_taioryokukojo_H29.html 2023年3月 閲覧)
パーソンセンタード・アプローチの提唱者は、医学的なカテゴリーでの理解のあり方を否定しているので、症状の改善のためではなく、より根本的に、その人らしいパーソナリティの発達(拡大)に重きがおかれています。
パーソナリティとは
ここでのパーソナリティとは、主に他者との関わりによって「これはこういうことなんだ」という概念が作られ、その概念の集合を、パーソナリティ(自己構造)と呼んでいます。
この概念が、日常生活でさまざまな感じ方を作ります。
自身の感覚や感情を否定してしまう概念があるほど、生きづらさにつながります。
また、その概念が、自身の感覚や感情を受け入れることができるように変化することを「自己受容」や「自己構造の再体制化」といいます。この変化が起きると、自身の性質に対する理解を活用するため、とらわれなく社会生活を柔軟に送ることがしやすくなります。
そして、自分の感覚・感情を受け入れる概念に変えるためには、概念が作られるときと同様に、他者との関わりが必要になります。しかも、その他者は、自分の感覚・感情を学ぶように受容的に理解することが大切になります。
「ADHD-COACH 」の支援
上述の考えにもとづいて、パーソンセンタード・アプローチは、受容的な関わりによって、その人にしかわからない認識について、支援者が学ぶように理解を進めていきます。
「ADHD-COACH」で採用しているパーソン・センタード・コーチングでも同じプロセスをたどり、「ADHDの特性を持つひとには、皆一様に同じ解決方法が有効である」というパーソナリティを抜きにしたアプローチは取らず、お一人お一人のニーズにご対応した支援をご提供しております。
実際の支援については、ご参考までに「ご利用者さまの声」をご覧ください。